箱膳体験

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箱膳という昔の食文化を体験して、無駄のない食生活を学ぶ食育プログラムです。箱膳の昼食を食べてワークショップを行いました。

箱膳とは、かつて商家や農家で用いられた食事のスタイルです。
一人一つ自分の箱膳というものを持ち、その中には、食器やお椀がしまってあります。食事の時には、箱を開いて裏返すとお膳になり、おかずやご飯をよそると一汁一菜のお膳になります。食べ終わると、白湯を注ぎ、残しておいた漬け物で食器をきれいにして、最後は布巾で拭いて、箱の中にしまいます。そうして、自分の食事の道具を子どもも、大人も自分で管理したそうです。
箱膳は、古くからの日本の食文化を継承するもので、そこから無駄のない食生活を学ぶことが出来ます。
洗剤を付けて洗うことは、まれだったそうです。水道が今のようになく、水が貴重だった頃の生活の知恵だと思います。食べ物へだけでなく資源を大切にしていた昔の生活に想いを馳せることが出来ます。

箱膳には、いろんな日本の農村文化の良さ、素晴らしさが詰まっています。
こういった伝統的な食文化から学べることがたくさんあるので、箱膳を食育のツールとして活用しています。
1.自分で自分のものを管理する
2.食べ残せない。
  限られた分しか食べられないので食べすぎの防止になる。
  自分の食事を管理する。
3.行儀よく食べる
4.みんなで、そろって食べる
5.環境に負荷をかけない食事
6.病気の原因を作らない食事

などです。
家族全員がそろわないと、「いただきます」と「ごちそうさま」ができなかったそうです。
何かをしながらではなく、食べることに集中したのは、食べ物への感謝の気持ちの表れだったのだと思います。
また、家族や友人と会話をしながら食べる食事と、テレビを見ながら一人で食べる食事を比べると、同じ食事でも味気なく感じます。
おいしいと感じることが、一番の栄養になるのではないでしょうか。
バラバラになりがちな、現代人の食事においては、ライフスタイルの見直しにも有効であると考えています。

そして、材料の育ちは、「身土不二」。えがおファームで採れた野菜です。
「身土不二」とは、「住んでいる土地とその近所で、その季節にある食べ物」という意味です。
春は、フキノトウやウドなど新陳代謝を促し、食欲を進める香りや、えぐ味のあるもの。夏は水分の多いもの、果菜類体を冷やすもの。秋は冬を越す力を蓄えるでんぷんや脂質の多いもの。冬は、保存ができて、体を温める根菜類。体調も味もそういう自然の流れに沿っています。
旬の野菜は、おいしいですし、体も求めているので、よりおいしいと感じます。栄養価も高いです。
スーパーでは一年中トマト、キュウリ、なす…などの野菜が並んでいますが、それらは本来ならば暑い時期だけしか食べられない野菜です。
季節の物を食べていれば、自分の体にも、作る人にも負担がかからない。と思います。

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